24ヶ月定期点検整備記録簿の書き方と記入例
【黄色い熊さん車検】ブログ担当です。
以前書いた『24ヶ月点検整備(記録簿)について』の補足です。
見本の記録簿の項目から、『点検』・【検査ライン】『検査』して記録の書き方(記入例)です。
出典:『車の車検徹底開設解説』
(定期点検整備記録簿の書き方と記入例ページ)より
※ 記録簿の書式は多少の違いはあります。
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まずは、各項目を『点検』もしくは、【検査ライン】『検査』してチェック記入する際の『記号』の説明です。
大体は、記録簿の上段の枠(表)で標してます。
※ 例の場合は左上段に標しています。
『点検良好』:『レ』
『交換』:『 × 』
『調整』:『A』
『掃除』:『C』
『分解』:『〇』
『修理』:『△』
『締付』:『T』
『給油』:『L』
※ 分解して交換した場合等は『〇』の中に『 × 』と記入する。
※ 分解して掃除なら『〇』の中に『C』と記入する。
『☆』:1年で5,000㎞以下の走行距離によって省略できる項目
『★』:2年で10,000㎞以下の走行距離によって省略できる項目
『◇』:表では無印(各点検項目)
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『点検』:『点』=目視・手で触り点検する項目
『検査』:『検』=検査ライン(検査)でクリアする項目
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エンジン・ルーム点検
・パワー・ステアリング
『◇』 ベルトの緩み、損傷:
『点』:パワステベルトの損傷状態を目視及び手で触って、張り具合を指で押し強い弾力があり1cm以上沈まないのがOK。(図解の下側のベルト)
『★』取付けの緩み:
『点』:ハンドルを左右に大きく切りながら、エンジンルーム覗き込み、ガタガタいっている部分が無ければOKです。(1人では目視出来ないので、誰かにハンドル操作をして貰うとよい。)
『◇』オイルの漏れ:
『検』『点』『C』:(エンジンルーム内・下回りを)高圧温水『掃除』して、ブーツの破損、アームは強く左右にゆすってみて取付のガタつきがないかを確認します。特に ボルト周りのオイル漏れは要チェックです。
『◇』オイルの量:
『点』『L』『 × 』:パワステオイルの量は、キャップ状のゲージを外して規定の範囲にあるかをチェックします。(オイル『給油』もいいですが、スポイドで古いオイルは吸い出し、新たなオイルに『交換』を薦めます。)
・点火装置
『☆』スパークプラグの状態:
『点』『C』『T』『 × 』:昨今のプラグは良質でメンテナンスフリーな物が多いので、普通に走れていれば状態は良いと解釈して大丈夫です。(取外し『掃除』も良いですが、関連するコードや接続部の損傷に気をつける事。明らかに不良部品は『交換』を薦めます。)
『◇』点火時期:
『点』『C』『T』『 × 』:同上
『◇』ディストリビュータキャップの状態:
『点』『C』『A』:通常走行出来てれば、ほとんど問題なし。(連結するプラグコードの脱着『掃除』し、接続部の損傷の確認『調整』する事も薦めます。キャップまで外す事は、素人には薦めません。)
・バッテリ、電気配線
『◇』ターミナル部の緩み、腐食:
『点』『C』『L』:バッテリの+と-の端子部分を外し『掃除』。その際、液漏れによる腐食(白や緑の錆など)がないかを確認し、『締付』戻します。
『◇』電気配線の接続部の緩み、損傷:
『点』『C』:エンジンルーム内のディストリビュータまわりや、電気コード関連の端子等を脱着確認し『清掃』。(得に、埃や蜘蛛の巣は、ショートに繋がる恐れあり。)
・エンジン
『◇』廃棄ガスの色:
『検』:予備車検(テスター)クリアなら問題なし。
『◇』CO,HCの濃度:
『検』:予備車検(テスター)クリアなら問題なし。記録簿記入の為に『CO %』『HC ppm』の確認をする事。
『☆』エア・クリーナ・エレメントの状態(汚れ、詰まり、損傷):
『点』『C』『 × 』:蝶ネジ・バネ等を外し、エレメントのエアー『掃除』。目詰まり、汚れが酷い場合には『交換』を薦めます。
・冷却装置
『◇』ファンベルトの緩み、損傷:
『点』ファンベルトの損傷状態を目視及び手で触って、張り具合を指で押し強い弾力があり1cm以上沈まないのがOK。(図解の上側のベルト)
『◇』冷却水の漏れ:
『検』『点』『C』:ラジエタグリルの下部のドレン付近を『掃除』。(エンジンルーム内・下廻りを)高圧温水『掃除』。
・燃料装置
『◇』燃料漏れ:
『点』:ガソリンの臭いがしないか、エンジンルーム内・給油孔付近・燃料パイプ等の確認。(アクセルを踏み、スロットルレバーの動作確認。普通にフケばスロットルバルブも正常だと判断して大丈夫です。)
・公害発散防止装置等
『◇』メターリングバルブの状態:
『◇』二次空気供給装置の機能:
『◇』排出ガス再循環装置の機能:
『◇』減速時排気ガス減少装置の機能:
『検』:予備車検(テスター)クリアなら問題なし。
各項目の詳細な点検方法は、ブログにて公開してます。
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室内点検
・ハンドル
『◇』操作具合:
『点』:通常運転出来てれば問題なしです。
『◇』遊び、がた:
『点』:通常運転出来てれば問題なしです。
『検』:【検査ライン】の下廻り検査時の『検査』クリアで問題なしです。
・ブレーキペダル
『◇』遊び:
『点』『A』:遊びは1~2cm。大幅に狂いがあれば『調整』。
『◇』踏み込んだ時の床板とのすき間:
『点』『A』:床板との隙間は5cm以上あればOKです。大幅に狂いがあれば『調整』。
『◇』ブレーキのきき具合:
『検』:予備車検(テスター)クリアなら問題なし。
・パーキング・ブレーキ・レバー(ペダル)
『◇』ひきしろ(踏みしろ):
『点』『A』:パーキングブレーキを引いて(踏んで)、5ノッチ目前後でブレーキがかかればOKです。
引きしろ(踏みしろ)が異常に長い場合や前回と比べて多くなっている場合(記録しておくと良し。)は、『調整』。
※ ブレーキオイルの量、もしくは漏れがないか、ライニングの磨耗の点検にも気をつけましょう。
『◇』パーキングブレーキのきき具合:
『検』:予備車検(テスター)クリアなら問題なし。
・クラッチ・ペダル
『◇』遊び:
『◇』切れた時の床板とのすき間:
※ 昨今は『AT』(オートマ)車がほとんどなので、点検なし『/』。
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足廻り点検
・かじ取り車輪
『★』ホイールアライメント:
『検』:予備車検(テスター)クリアなら問題なし。
・ショック・アブソーバ
『◇』損傷、オイルの漏れ:
『点』『C』:タイヤを外した点検時に、ショックアブソーバもチェックします。ついでにエアー『掃除』。(下廻りを)高圧温水『掃除』。
・サスペンション
『◇』取付部、連結部の緩み、がた:
【検】:【検査ライン】の下廻り『検査』クリアで大丈夫です。
『◇』各部の損傷:
【検】:【検査ライン】の下廻り『検査』クリアで大丈夫です。
・ホィール
『☆』タイヤの空気圧:
『点』:適正な基準値で空気圧確認。充填。
『☆』タイヤの亀裂、損傷:
『点』:タイヤを外した時に目視、手で触り確認。(異物の刺さり等も確認。)
『☆』タイヤの溝の深さ、異常な摩耗:
『点』:タイヤを外した時に確認。1.6㎜以上あれば大丈夫です。
『◇』スペアタイヤの空気圧:
『点』:適正な基準値で空気圧確認。充填。
『☆』ナット、ボルトの緩み:
『検』『点』『T』:タイヤを外した点検後、取付時にナットを適正トルクで『締付』。『検査』時の為、ホイルキャップやセンタキャップは車検が終了するまで外しておきます。(ボルトが露出するようにしておく。)
『★』フロント・ホイール・ベアリングのがた:
『点』:通常走行していれば大丈夫ですが、タイヤを外す前にジャッキ(リフト)アップ時に、タイヤ全体をしっかり抱えて揺らし、ガタツキの有無を確認。
『★』リア・ホイール・ベアリングのがた:
『点』:同上の点検
・ブレーキ・ディスク、ドラム
『☆』ディスクとパットのすき間:
『点』:ジャッキ(リフト)アップ時に、タイヤを外す前に回してみて、異音や抵抗なければ大丈夫です。
『☆』ブレーキ・パットの摩耗:
『点』『〇』『C』『 × 』:タイヤが外れてる状態が確認に最適です。点検孔からも確認出来ますが、ディスク・キャリパを『分解』すれば、エアー『掃除』も出来ます。新品で10㎜程度ですが3mm以下で交換です。
『◇』ディスクの磨耗、損傷:
『点』『〇』『C』『 × 』:ディスク・キャリパを『分解』すれば、エアー『掃除』も出来ます。ディスクの磨耗、損傷箇所が酷ければ、大掛かりな部品『交換』になります。
『☆』ドラムとライニングとのすき間:
『点』:リア部の点検時の注意事項として、ジャッキアップだけでの作業はとても危険です。タイヤを回す点検の為、ギアはニュートラル、パーキングブレーキも解除しますので、車体が動いてしまう恐れがあるからです。なのでリフトアップか、ジャッキアップでも、フロントは台座に乗せて安定させた状態で作業してください。
『☆』ブレーキ・シューの擂動部分、ライニングの摩耗:
『点』『〇』『C』『L』『 × 』:ドラムを『分解』し、エアー『掃除』、必要箇所に『給油』。ライニングは新品で5㎜。2㎜以下で要『交換』。
『◇』ドラムの摩耗、損傷:
『点』『C』:外したドラムの外内側の損傷を確認する事。エアー『掃除』もしてください。
・ブレーキのマスタ・シリンダ、ホイール・シリンダ、ディスク・キャリパ
『◇』マスタ・シリンダの液漏れ:
『◇』マスタ・シリンダの機能、摩耗、損傷:
『◇』ホィール・シリンダの液漏れ:
『◇』ホィール・シリンダの機能、摩耗、損傷:
『◇』ディスク・キャリパの液漏れ:
『◇』ディスク・キャリパの機能、摩耗、損傷:
『検』『点』『〇』『C』『L』:それぞれ『分解』しての『掃除』『給油』になります。機能は【検査ライン】予備車検(テスター)クリアなら問題なし。磨耗、損傷箇所の確認にも気をつけましょう。
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下廻り点検
・エンジンオイル
『◇』漏れ:
『点』『C』:オイルパン、ドレン付近(下廻り)を高圧温水『掃除』。
・ステアリングギアボックス
『★』取付けの緩み:
『点』『C』:通常走行出来ていれば問題ないです。(エンジンルーム・下廻り)を高圧温水『掃除』。
・ステアリングのロッドアーム類
『★』緩み、がた、損傷:
『検』:【検査ライン】の下廻り『検査』クリアで大丈夫です。(下廻り)を高圧温水『掃除』。
『◇』ダストブーツの亀裂、損傷:
『検』『点』『C』『 × 』:【検査ライン】の下廻り『検査』クリアで大丈夫です。各ブーツの亀裂、損傷あれば『交換』。(下廻り)を高圧温水『掃除』。
・トランスミッション、トランスファー
『☆』オイル漏れ:
『検』『C』:(下廻り)を高圧温水『掃除』。【検査ライン】の下廻り『検査』クリアで大丈夫です。
『☆』オイル量:
『点』『L』『 × 』:エンジンルーム内にあるゲージで適量の確認。ドレンから古オイルを抜き、新オイル『交換』も薦めます。
・プロペラシャフト、ドライブシャフト
『☆』連結部の緩み:
『検』『C』:(下廻り)を高圧温水『掃除』。【検査ライン】の下廻り『検査』クリアで大丈夫です。
『◇』ダストブーツの亀裂、破損:
『検』『点』『C』『 × 』:【検査ライン】の下廻り『検査』クリアで大丈夫です。各ブーツの亀裂、損傷あれば『交換』。(下廻り)を高圧温水『掃除』。
・デファレンシャル
『★』オイル漏れ:
『検』『C』:(下廻り)を高圧温水『掃除』。【検査ライン】の下廻り『検査』クリアで大丈夫です。
『★』オイル量:
『点』『L』『 × 』:ドレンから古オイルを抜き、新オイル『交換』も薦めます。
・ブレーキ・ホース、パイプ
『◇』漏れ、損傷、取付状態:
『点』『C』:ディスク・ドラムのブレーキ機構付近のホース・パイプを拭き『掃除』しながら確認を薦めます。ブレーキオイルの補充口付近や、ブレーキペダル、下廻りのブレーキ周辺のホースやパイプを重点に確認。
・エキゾースト・パイプ、マフラ
『☆』取付の緩み、損傷、腐食:
『☆』熱公害防止装置の遮断板の取付の緩み、損傷、腐食:
『◇』マフラの機能:
『検』『C』:(下廻り)を高圧温水『掃除』。【検査ライン】の下廻り『検査』クリアで大丈夫です。
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外廻り点検
・フレーム、ボデー
『◇』緩み、損傷:
『検』:【検査ライン】前の外観『検査』をクリアすれば大丈夫です。
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日常点検項目
・日常点検
『◇』ブレーキ液の量:
『◇』タイヤの状態:
『◇』バッテリ液の量:
『◇』冷却水の量:
『◇』エンジンオイルの量:
『◇』エンジンのかかり具合、異音:
『◇』低速、加速の状態:
『◇』各種ランプの点灯状態、汚れ、損傷:
『◇』ウインドウォッシャ液の量:
『◇』ウインドウォッシャ液の噴霧状態:
『◇』ワイパの拭取状態:
『点』『L』『 × 』:日常点検(エンジンルーム内点検)なら『給油』で大丈夫です。車検時には『交換』を薦めます。
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その他
『◇』CO、HC濃度:
『検』:【検査ライン】予備車検(テスター)クリアなら問題なし。
※『CO %』『HC ppm』を記録簿に記入。
『◇』タイヤの溝の深さ:
『点』:定規(タイヤの溝を測る専用の物あり)で計り、記録簿に記入。
※ 1.6㎜以下ならタイヤ『交換』。
『◇』ブレ-キパット、ライニングの厚さ:
『点検』:『分解』して正確な厚さを測る、ブレーキパットなら3㎜、ライニングなら2㎜以下で『交換』。
▲ 以上が記録簿に記入しながらの、『点検』と『検査』と整備になります。
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